2017年度地理学実習現地調査報告書『南風原町』を刊行しました。
文学部歴史学科の学生・院生による沖縄現地調査の報告書が本年度も完成しました。
毎年、沖縄県の1市町村に絞って実施しています。平成29年度は沖縄本島南部に位置する南風原町にお世話になりました。南風原町の皆さま、ご協力いただき、本当にありがとうございました。
本調査は、沖縄県の休日となっている「慰霊の日」に合わせて訪問しています。各地の慰霊祭に参加させていただき、お話しをうかがうことで、平和について深く考えることが必要だと考えているからです。平成29年度も多くの慰霊祭に参加しました。また、京都之塔に関する調査についても、引き続き実施いたしました。調査にご協力いただいた皆さまに、厚くお礼申し上げます。
なお、京都新聞2018年4月13日夕刊に、調査成果についての記事が掲載されました。
(歴史学科・准教授 上杉和央)
「2017年度地理学実習現地調査報告書 南風原町」
発行 京都府立大学文学部歴史学科文化遺産学コース(上杉研究室)
刊行 2018年2月
目次
<第一部 南風原町現地調査報告>
岩田 聖也 「ウサンシー『伝統』」
上野 優里 「新垣弓太郎―その生涯と沖縄における評価について―」
(コラム 竹内 祥一朗 「壺屋の景観と窯業」)
植松 紀子 「南風原町山川区のヘチマ産業」
田渕 巴奈子 「南風原の琉球絣―伝統工芸の発展・活用と今後の展望―」
稲穂 将士 「近世琉球における大和船の海難事故に関する覚書」
上野 優里 「南風原文化センターの概要」
岩田 聖也 「南風原町の慰霊イベント」
上杉 和央 「兼城区所在の慰霊碑」
植松 紀子 「沖縄陸軍病院南風原壕群について」
<第二部 慰霊碑・慰霊祭調査編>
川瀬 貴也 「沖縄県の仏教の宗派を越えた活動について 」
(コラム 藤本 仁文 「尚泰の葬儀執行をめぐる奉公人の証言」)
奥谷 三穂 「慰霊碑建立の場と記憶継承のあり方に関する調査―嘉数高台公園の慰霊碑を中心に―」
上野 優里 「読谷村波平区の戦争遺跡と慰霊祭」
植松 紀子 「南冥の塔の慰霊祭」
稲穂 将士 「ひめゆりの塔と慰霊祭」
竹内 祥一朗 「第71回白梅之塔慰霊祭」
田渕 巴奈子 「ずゐせんの塔と慰霊祭」
田渕 巴奈子 「梯梧之塔における慰霊祭」
(コラム 奥谷 三穂 「上原はつ子氏(昭和女子高等学校の学徒)の証言―第23隊(石部隊4284)との関わり―」)
奥谷 三穂 「『全学徒の碑』建立の経緯と記憶の継承」