学生による歴史学科講座
大学で学ぶ歴史学とは
高校以前の歴史の勉強では、教科書や参考書に書いてあることをその通りに覚えていくことがほとんどを占めています。
しかし大学で学ぶ歴史学では、古文書などの文献や遺物・遺跡に触れたり、フィールドワークを行ったりすることによって、歴史上の諸々の事象について、自分自身で読解し考察することを目標とします。
4年間のスケジュール
1回生
日本史・東洋史・西洋史・文化遺産学など、各分野をまたぐ概論的な講義をうけ歴史学の基礎を学ぶ。
2回生
1回生で学んだことを基礎に、より専門的な講義をうける。
後期の終わりごろ、3回生で所属するゼミについて、先生方と相談しながら決める。
3回生
実習も含む専門的な講義をうける。所属するゼミを選択し、卒業論文に向けて自身の研究を進めていく。
就職活動開始。
4回生
前期から夏休みにかけて教員実習・博物館学芸員実習がある。10月中旬に卒論中間報告。
1月中旬に卒論提出。2月に口頭試問。3月にめでたく卒業。
1回生時間割例
(教職)
(学芸員)
カリキュラム一覧
カリキュラム一覧表のPDFはこちら
授業の概要
講義
担当する先生それぞれの専門の研究を題材に、研究の現状や問題となっていること等を紹介する。
授業ではレジュメ(その日の講義内容を要約したプリント)が配られ、適宜メモを取りながら講義を聴く。
漠然と聞くだけでなく、頭で内容を理解しながら聞くことが重要である。また、疑問に感じたことは積極的に質問し、解決する。
学期末にテストやレポートで評価される。暗記した単語をただ記すのではなく、自ら調べ、考えたことをいかに伝えるかが重要である。
史料演習
歴史史料独特の文字・言葉・文法の学習をする。
基本となる文字や文法の説明と、自力での読解練習を繰り返す。
数をこなせばこなすほど、読解能力は上がっていく。
予習していることが前提で授業が進むので、予習をする習慣づけをすることが重要になる。また、知らない語句などがあれば、放置するのではなくすぐに調べるという習慣づけも必要だ。
実習
講義を聴くだけでなく、自ら作業をしたり、博物館の見学や実地調査に出たり、実践的な学習をする。遺物の取り扱いやヒアリング調査の要点などを実際の調査の中で身に着けていく。
課外研修
歴史学科では、学生有志が参加する課外研修がもうけられています。
「歴史を読み解くだけでなく、その歴史をいかに地域の中で活かすか」
現代に生きるわれわれと歴史の関係を見つめ、様々な活動を行っています。
文化遺産フィールド実習 (2回生)
およそ3日間かけて、地域の文化遺産を活用する施設や人を訪ねます。
現場での見聞を通じて、歴史や文化を守り、活かすことへの関心を深めることが目的です。
文化遺産デザイン研修 (1回生~院生)
地域に存在する文化遺産を、地域の中でどのように活用するか考える(=デザインする)。
各地域の先進的な実践例を学び、地域の文化遺産を調査し、その活用例を企画していくことが目的です。「文化遺産の活かし方を考えるだけでなく、アイディアを実践することができるのが最大の魅力」