文学部歴史学科・史学専攻

カロリーナ・カパッソ著『西洋紀聞』イタリア語訳が刊行されました

Seiyō kibun, Cronache dall’Occidente

Carolina Capasso

Aracne社(イタリア)388頁
25ユーロ
発行日 2025年5月

 

 

 

 

 

 

 

 

本学歴史学専攻・博士後期課程に在籍中のカロリーナ・カパッソさんが、江戸時代の儒学者・新井白石による著作『西洋紀聞』の全訳をイタリア語で完成させ、このたび Seiyō kibun, Cronache dall’Occidenteの題でイタリアのAracne社より出版されました。

本書は、イタリア出身の宣教師ジョヴァンニ・バッティスタ・シドティと新井白石の対話を通じて、西洋の宗教・地理・歴史・文化について記されたもので、18世紀初頭の日本における知の対話の記録として、また禁教下における異文化理解の貴重な証言として注目されています。今回の翻訳は、『西洋紀聞』の全体をイタリア語に訳した初の試みであり、日本思想史・宗教史・文化交流史の研究に新たな視座を提供するものです。

カパッソさんは本訳書にあたり、底本として宮崎道生による1968年平凡社刊行の校注版を用い、原文に忠実かつ読みやすい訳文を心がけました。併せて訳注・解説も加え、歴史学および日本研究に関心のあるイタリア語圏の読者にとって、資料的価値の高い書籍となっています。

本学で長年日本近世の対外関係史・宗教史の研究を続けてきた成果の一端として、広く国内外の研究者の皆様にご紹介いたします。

https://www.aracneeditrice.eu/pubblicazioni/seiyo-kibun-carolina-capasso-9791221818475.html

更新情報の記事

一覧に戻る

ページの先頭に戻る