『京都府立大学文学部歴史学科フィールド調査集報』第6号の刊行について
文学部歴史学科では、京都府下を中心にさまざまな地域をフィールドとして、歴史と文化遺産に関する調査・研究をまとめた『京都府立大学文学部歴史学科フィールド調査集報』第6号を刊行しました。
刊行の経緯
文学部歴史学科は、「京都府立大学地域貢献型特別研究(通称:府大ACTR)」を中心に、京都府下の各地域で共同研究をおこなってきました。その成果の一部は 京都府立大学文化遺産叢書シリーズとして刊行しています。本書はこうした研究や調査の全容を把握しやすい形でまとめ、研究成果の活用と社会への還元を目的としたものです。
本書の概要
Ⅰ・Ⅱ部は歴史学科教員を中心として京都府内外で実施している地域の歴史と文化遺産についての報告書です。
Ⅲ部は、大学・学科で連携協力している京田辺市史・和束町史関連の調査速報です。
Ⅳ部は歴史学科の学部生と大学院生が主体となって実施した「文化遺産フィールド実習」(福井県美浜町)の報告を収録しています。
詳細は以下の目次をご参照ください。
「京都府立大学文学部歴史学科フィールド調査集報」第6号
発行 京都府立大学文学部歴史学科
刊行 2020年3月
頁 130p
目次
刊行にあたって
例言
第Ⅰ部 地域の歴史と文化遺産の調査(京都府内)
水谷友紀:京都市東山・三嶋神社文書調査と地域の文化財
有賀陽平:京都市雲ヶ畑波多野家文書調査・成果報告会
竹中友里代:祇園祭山鉾町・山伏山町文書調査の成果
京都府立大学文学部地理学研究室:京都市左京区北部山間地の集落維持と文化財
篠原 光:「京都の歴史を歩こう!西陣編」実施報告
堀池一希:京都文化博物館総合展示「道具と材料の職人譜」への企画協力
岸 泰子:綾部市君尾山光明寺の建造物調査
正瑞千幸:綾部市君尾山光明寺の文化財調査と出前授業
橋本 空:舞鶴市における高大連携と世代間交流の実践-多門院ウォーク・東舞鶴高校授業・文書調査-
第Ⅱ部 地域の歴史と文化遺産の調査(京都府外)
藤岡春那:奈良県十津川村史の歴史資料調査
岸 泰子:滋賀県東近江市建造物調査
京都府立大学文学部考古学研究室:兵庫県神河町における遺跡の発掘と活用
岸 泰子:岐阜県関市建造物調査
京都府立大学文学部地理学研究室:岐阜県関市小瀬の景観調査
山田洋一:愛媛県松野町芝家文書調査
京都府立大学文学部地理学研究室:愛媛県松野町の文化的景観調査
東 昇:熊本県天草市上田家文書調査
京都府立大学文学部地理学研究室:沖縄県宜野湾市現地調査実習
岸 泰子:台湾茶(テロワール)調査
川分圭子:ジャマイカの砂糖プランテーション跡地
第Ⅲ部 京田辺市史・和束町史関連調査速報
京都府立大学文学部考古学研究室:京田辺市シオ 1 号墳の調査
橋本清一・岡田大雄・鈴木康大:京田辺市シオ 1 号墳の石室石材
田口裕貴・岡田大雄:京田辺市堀切古墳群の再検討(1)
稲本悠一:京田辺市松井窯の検討
窪田竜也:京田辺市史の文書調査
岸 泰子:京田辺市建造物調査
京都府立大学文学部考古学研究室:和束町和束天満宮周辺における考古学的調査
藤本仁文:和束町の文書調査―和束町の歴史と大嘗祭―
岸 泰子:和束町建造物調査
京都府立大学文学部地理学研究室:和束町の文化的景観調査
第Ⅳ部 文化遺産学フィールド実習報告
諫早直人:福井県美浜町における文化遺産学フィールド実習の概要
岡田大雄・守田 悠:南伊夜山遺跡出土銅鐸の3次元計測
諫早直人・土井悠起:文化遺産周遊ルートをつくる―興道寺廃寺跡の活用へ向けて―
安部萌花・宮田 匡:須可麻神社・麻気神社の建築
長谷川巴南・石橋茉莉:菅浜の組織と年中行事・盆行事
村井九樹:菅浜の精霊船