文学部歴史学科・史学専攻

「海の代官所と太刀宮文書~久美浜代官所から久美浜県へ~」展を開催します。

歴史学科では、山田洋一特任講師を中心に、2020年度から2022年度まで、京丹後市の太刀宮文書の撮影や目録の再整理などの調査を行っています。その成果をもとに以下の通り、京丹後市立丹後古代の里資料館において、「海の代官所と太刀宮文書~久美浜代官所から久美浜県へ~」展を開催します。この展示では、海の代官所の時代から明治初期の久美浜県の時代まで、太刀宮文書の概要を紹介します。

久美浜代官所は、享保20年(1735)、丹後国の幕府領(天領)を支配するために久美浜村(現在の京丹後市久美浜町)に置かれたものです。その後、支配地は但馬(兵庫県北部)、美作国(岡山県北部)の幕府領まで広がりました。江戸時代、全国各地に代官所が置かれましたが、日本海側にあった代官所は久美浜代官所のほかに出雲崎(新潟県)しかありません。海と深くかかわる「海の代官所」と呼ぶべきものでした。

久美浜代官所で作成された文書類は全く残っていませんが、代官所と領地の村々を中継した郡中代(ぐんちゅうだい)をつとめた今西家の文書群が神谷(かみたに)神社に伝わっています。これは、大正7年(1918)に今西家から神谷神社に寄贈されたもので、神谷神社の別名太刀宮から「太刀宮(たちのみや)文書」と呼ばれています。

(学術研究助成基金(2020・2021 年度 基盤研究(C))「公儀触伝達にみる徳川領国と国
持外様領国の両領国体制の存在と構造―幕藩体制構造研究」(研究代表:山田洋一、JSPS 科研費JP20KO1245))

・開催期間
【前期展示】2022年4月29日(金曜日・祝日)~6月12日(日曜日)
【中期展示】2022年6月15日(水曜日)~7月24日(日曜日)
【後期展示】2022年7月27日(水曜日)~9月11日(日曜日)
<注>前期、中期、後期展示で展示品を入れ替えます。

・時間 午前9時30分から午後4時まで

・休館日 毎週火曜日(ただし5月3日(祝日)は開館し、5月6日(金曜日)を休館)

・会場 京丹後市立丹後古代の里資料館 企画展示室

・入館料 〈通常の入館料で常設展示と企画展示をご覧いただけます〉
大人300円 小中学生150円
ただし、障がい者手帳をお持ちのかたと、その介護者1人は無料(手帳を提示してください)。
無料開放日 5月14日(土曜日)、6月25日(土曜日)、7月30日(土曜日)
団体料金(15名以上)大人200円 小中学生100円

・展示説明会
【前期展示】5月14日(土曜日)、【中期展示】6月25日(土曜日)、【後期展示】7月30日(土曜日)いずれも午前10時~午前11時(当日は入館無料) 文化財保護課職員が、展示解説を行います。

・主催 京丹後市教育委員会・京丹後市立丹後古代の里資料館・京都府立大学文学部歴史学科・神谷神社

・展示の内容(仮)

前期展示/太刀宮文書を読む~久美浜代官所~
1.久美浜代官所とは
2.御用留を読む~郡中代の役割~
3.御用留を読む~江戸の台所を支えた御城米船~

中期展示/太刀宮文書を読む~久美浜村のようす~
4.太刀宮文書を読む~久美浜村のようす~
5.太刀宮文書を読む~久美浜県の時代~

後期展示/『熊野郡誌』編さんと参考館
6.神谷神社と佐治宮司家
7.郡誌編さん関係

・展示について、広報きょうたんご6月号に紹介されました。26頁の「京丹後の文化財166」ですhttps://www.city.kyotango.lg.jp/top/shisei/3/3/r4koho/17152.html

詳しくは、京丹後市立丹後古代の里資料館のWEBをご覧下さい。

チラシ

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