文学部歴史学科・史学専攻

入試アドバイス

入試科目別アドバイス <一般選抜2次試験>

≪京都府立大学 大学案内2021より≫
昨年度の入試問題出題者から受験生の皆さんに向けてのコメントを、主な入試科目別に集めました。
出題の形式をはじめ、受験生の皆さんに気をつけていただきたいことなど解説していますので、参考にしてください。

【注意!!】以下の文章は主として昨年度までの問題について書かれています。今年度の予想問題ではありませんので、注意してください。

英語

 【出題のねらい】

英語の試験は英文和訳問題、長文総合問題、英作文から成ります。
長文総合問題には英文の下線部和訳、要約、内容正誤問題、空所補
充などが含まれます。英作文では、和文英訳またはテーマ指定の自
由英作文を出題しています。
英文和訳の比重が大きくなっていますが、これは英語の文法構造
及び単語・表現の意味を正確に理解していることを確認するためで
す。長文総合問題では、英文の論理展開、記述・描写内容が理解で
きているかどうかを小問により確認します。和文英訳・自由英作文
では文法・綴りの正確さはもちろん大事ですが、それだけにとどま
らず自然な英語を使って表現する力を問うています。

【受験生へのアドバイス】

英文和訳、長文総合問題では、文化的、社会的、科学的な主題な
ど、多岐にわたる英文を使っています。こうした英文を読み解くた
めには、英語であれ日本語であれ、多様な話題について一般的な知
識を深め、物事を論理的に考える習慣をつけることが重要です。英
語の単語・表現や文法の知識が重要なことは言うまでもありません
が、局所的な理解にとどまらず、全体的なメッセージ(内容)を考
えるように努めてください。また、英文和訳や和文英訳、自由英作
文は実際に手を動かして答案を書く練習に時間をかけることをお勧
めします。

国語

 【出題のねらい】

国語の問題は現代文・古文・漢文の三分野から出題しています。
いずれの問題も、問題文の総合的な理解力と理解した内容を明快
に説明する文章表現力が要求されます。辞書的な語彙の知識に加え、
その言葉に籠められた文脈上の意味や作者の意図を十分に理解し、
論理的に記述することが重要になります。
現代文では、設問の趣旨を把握し字数制限などに注意しながら、
自分の考えを的確に表現することが求められます。
古文・漢文では、基本的な文法・語法・語彙の知識を身につけた上
で、文脈に沿った理解ができているか、またそれを適切な現代日本
語で記述・解答できているかが問われます。

 【受験生へのアドバイス】

国語の問題は、問題文の文脈への理解が不可欠となります。文脈
を理解する前提として、辞書的な言葉の意味や文法、また文学史の
理解といった基本的な知識の習得が必要です。そうした知識をバラ
バラにまま断片的に覚えるのではなく、古文・漢文から現代文まで
有機的に結びつけながら考えることが大切です。現代の文章であっ
ても、古典の常識や近代以前の文化・時代背景への理解が必要な場
合が多いことを忘れないでください。

日本史

【出題のねらい】

日本史の問題は例年、なるべく時代や分野に偏りが出ないように、
原始・古代から近現代に至るまで、政治・経済・文化の幅広い分野
にわたる問題を出題しています。また、単なる暗記問題ではなく(最
低限の知識は当然必要ですが)、歴史の流れや各できごとの有機的
な繋がりを捉えて答えてもらう設問を心掛けています。また史料を
読んで、それに対する理解を図る問題も例年出しています。歴史学
科受験生を対象とした論述問題では、歴史的事実の時系列的な正し
い把握のみならず、それぞれの事実の関連や繋がりを理解して、ど
のような因果関係や影響があったかを十分に記述できているかを採
点のポイントにしています。

【受験生へのアドバイス】

受験生の皆さんは、もしかしたら好きな時代や地域があるかも知
れませんが、特定の分野に偏ることなく、どの時代・分野もまんべ
んなく勉強していただきたいと思います。単に歴史用語を丸暗記す
るのではなく、歴史的事実の背景や因果関係、後世への影響も含め
た「全体像」を把握するように努めて欲しいと思います。
出題は教科書に準拠していますから、まずは教科書をじっくり読
み、人類の営みの集積としての歴史に興味を持ち、正確な記述・表
現を心掛けて欲しいと思います。

世界史

 【出題のねらい】

世界史の問題は、教科書の内容・範囲にしたがって、世界各地の
歴史を、時代的にも地理的にもできるだけ偏りのないように、出題
しています。出題形式は、記述式と論述式を併用しています。
記述式の問題は、歴史の総合的な流れを理解しているかどうかに
重点を置きながら、人物・事件・制度・年代(年号)などの基礎知
識を問うことを目的としています。論述式の問題は、特定の地域・
時代に関する重要事項から出題し、その歴史的変化・推移について
正確な理解を持っているか、またそれをわかりやすく説明する表現
力を持っているかを、見ようとしています。

【受験生へのアドバイス】

世界史では、難問・奇問は出題しない方針ですが、歴史の流れや
展開が理解できているかどうかを重視しています。そのため、基礎
的事項や年号の暗記にとどまらず、時間の中での社会の変化や物事
の展開をよく理解するつもりで、十分に教科書を学習してください。
また、地域や時代を限定することなく、広い視野で、世界各地・
各時代のことを勉強し、また各地域や各時代の相互の連関性をよく
理解するように努めてください。大学入学後に個別の問題を深く研
究する際にも、広い知識が役立ちます。

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